— 不動産仲介営業に初挑戦する人へ、最初に伝えたいこと
不動産仲介営業に初めて挑戦する人に、今日はかなり大事な話を書いておきたいと思います。
テーマはシンプルです。
入社前後、特に入社1ヶ月目までをどう過ごすか。
ここで、その後の伸び方がかなり変わります。
私は不動産仲介営業の現場で、若手と1on1を重ねる立場として、毎週のように新人営業マンの研修に入っています。
その中で、毎回のように思うことがあります。
それは、同じタイミングで、同じ内容を渡されているはずなのに、1ヶ月〜2ヶ月で驚くほど差がつくということです。
しかも、その差は、最初から能力差があったというより、
最初の行動の差によって生まれているように見えるんですよね。
今回はその話です。
新人時代は、覚えることがとにかく多い

不動産仲介営業に未経験で入ると、当然ですが覚えることがものすごく多いです。
- 業界のこと
- 商品知識
- 周辺知識
- ローンや諸費用の話
- 物件提案の考え方
- ヒアリング項目
- 接客の流れ
- トークスクリプト
- 社内ルール
- エリア情報
- 競合との違い
会社によっては、これに加えて
- マニュアル
- ロープレ課題
- 覚えるべき文章
- 最低限話せるようにしておくべき説明項目
などもあります。
つまり、入社前後の新人にとっては、
「何からどうやって覚えるか」自体が、すでにひとつの勝負なんです。
同じものを渡しても、伸び方は全然同じではない

研修の中ではよく、
「来週までにこれをやってこよう」
「入社までにこれを覚えてこよう」
「今月ここまではできるようにしておこう」
という形で、小さく目標を決めて伝えていきます。
当然、研修は
覚えてくると決めたことができている前提で次に進んでいきます。
でも実際は、人それぞれで、同じようには進みません。
たとえば、同じ内容を同じタイミングで渡したとしても、
ある人は、
- ただ読むだけで終わらず
- 実際に話せる状態まで持っていき
- さらに関連知識まで自分で調べ
- 相手に伝わるように、自分なりに整理してくる
一方で、ある人は、
- 一応目は通した
- 何となく見た
- でも頭には入っていない
- 当然しゃべれない
という状態で来る。
するとどうなるか。
同じスタートラインだったはずなのに、
入社1ヶ月、2ヶ月の時点で、もうかなり差がついてしまうんです。
この段階では「能力の差」ではなく「行動量の差」

ここで誤解してほしくないのは、
この段階で「能力差がある」とはあまり思っていない、ということです。
不動産仲介営業に初挑戦する2人がいたとして、
最初の1ヶ月や2ヶ月で、そんなに決定的な才能差が出るとは思っていません。
でも、能力と言われるものの差が、行動量の差によって生まれてしまうことはあります。
同じ研修内容を渡されて、
同じように「ここまでやってきてね」と言われている。
にも関わらず、
- どこまで本気でやるか
- どこまで自分で工夫するか
- どこまで時間を投資するか
ここで差が出る。
そして、その差が、後から「能力差」に見えてしまう。
でも本当は、
かなりの部分が最初の行動の差なのだと思っています。
焦ってからやるのでも、もちろん遅くはない
でも、最初からやった方がいいに決まっている

もちろん、周りとの差を見て焦って、そこから本気になること自体は悪いことではありません。
むしろ、それでスイッチが入るなら、それはポジティブです。
ただ、ここでやっぱり思うわけです。
できるなら、最初からやった方がよかったよねと。
そしてもう一つ。
そこに気づくのが、なぜ“差がついてから”じゃないといけなかったのか
ということです。
最初から本気でやっていたら、
そのスタートライン自体が全く違っていたはずなのです。
会社は、どちらに多くのチャンスを与えたくなるか

これは現実の話として、かなり大事だと思っています。
営業マンの評価は、最終的には当然数字です。
でも、数字を作る前の研修段階でも、会社は、上司は、人を見ています。
たとえば、同じ新人が二人いたとして、
一人は、
「自分は覚えるのが苦手で、今回はうまく覚えられませんでした」
で終わる。
もう一人は、
「完璧にしてこいと言われたので、できる限りを尽くしてやってきました」
と言って、実際に分かる・話せる・出来る状態で来る。
この二人がいたとき、会社はどちらに多くの次のチャンスを与えたくなるでしょうか。
- 先輩との同行
- 現場に出る機会
- 少し難易度の高い顧客対応
- 追加の教育投資
- 期待をかけること
当然、後者です。
これは人の好き嫌いの感情の話ではありません。
投資対効果の話です。
会社から見れば、伸びようとしている人間、準備している人間、受け身ではない能動的な人間の方に、より多くの機会(チャンス)を渡したくなるのは自然なことです。
それはなぜなら、投資に対して早期にリターン(売上)が望めるからです。
「給料をもらい始めてから覚えます」は、学生感覚が抜けていない

ここは少し厳しめに書きましょう。新人のうちに知っておいた方がいいと思うので、はっきり書きます。
社会に出て、会社に入るというのは、お金をもらいながら学ばせてもらう側になるということです。
この仕組みは、学校とは真逆です。
学校や塾は、自分でお金を払って学びます。
大学もそうです。学費を払って、教えてもらう。
でも、会社は逆です。
社員が会社にお金を払っているわけではありません。
むしろ、まだ1円も利益を生んでいない段階から、まだ何の能力も持ち合わせていないのに、毎月の給料日になるとお金をもらう側です。
これは、冷静に考えるとスゴイことです。
- まだ売上を作れない。
- まだ現場で一人前に動けない。
- まだ知識も経験もない。
それでも、会社は時間を使って教え、育て、さらに給料まで払ってくれている。
これは会社から見れば、あなたに対する投資以外の何ものでもないのです。
研修中の新人は、会社から見れば「まだ利益を生んでいない存在」

言葉を選ばずに言うと、研修段階の新人営業マンは、会社から見ればまだ利益を生んでいない存在です。
もっと言うならば、研修中の段階であれば、負債に近い存在です。
なぜならば、何の利益も生み出さないのにも関わらず、毎月の給料日になると会社の口座からお金だけが出ていくのですから。
もちろん、だから新入社員は悪だ、と言いたいわけではありません。
新入社員は会社にとってお荷物だ、と言いたいわけではありません。
誰だって最初はそうです。
でも、この事実は知っておいた方がいいでしょう。
まだ売上を作れない。
でも給料は発生しているし、教育コストもかかっている。
だけど会社は、将来的に利益を生んでくれる可能性が高いことを見越してあなたを採用したわけなので、
「この人に投資している」
という状態なんです。
であれば、社員としてはどうあるべきか。
答えはシンプルです。
1日でも早く、その投資に見合う存在になろうとすること。
投資に対してリターン(利益)を生める存在になること。
です。
「入社してから覚え始めます」では遅い

ここで私が一番伝えたいのはここです。
「入社してから覚え始めます」では遅い。
もちろん、入社前に全ての知識や話し方を完璧にしろという話ではありません。
そんなの無理です。
でも、できる限りの準備をして入社1日目を迎えるかどうかで、全く違います。
- 何も知らない状態で座る人
- 少しでも覚えてきて、早く現場に出たいと思っている人
この二人は、同じ新人でも全然違います。
会社からの見え方も違う。
チャンスの巡り方も違う。
本人の成長スピードも違う。
両者が同じ結果になることはないでしょう。
「自分が価値を生む側になる」という意識が必要

営業マンである以上、最終的には売上数字を作りに行く世界での戦いです。
では、その売上数字とは、どこから生まれるのか。
それは、お客様に商品やサービスの価値を提供した結果としてです。
そして、その売上の一部が、自分の給料になります。
この流れを考えると、
まず自分は、お客様に対して価値を提供できる人間にならなければいけない
ということなんです。
それなのに、
- 受け身で
- 言われたことだけをやって
- 給料をもらいながら
- 「そのうち覚えます」
という姿勢では、当然遅いのです。この時点で、もう出遅れています。
会社としては、年収1,000万円稼げる世界を用意しているかもしれません。
でも、そこに到達するまで、会社が手取り足取り全部を与えてくれるわけではありません。
フィールドはある。
支援もある。仕組みもある。
でも、そのチャンスを最後は自分で取りに行かなければいけない。
ここを勘違いしてしまうと、ずっと受け身のままになります。
「年収1,000万円稼ぎたい」を言う前に、順番を間違えないこと

営業の世界では、よく「年収1,000万円稼ぎたいです」という言葉が出ます。
もちろん、夢がある話ですし、実際にそこに到達する人もいます。
でも、ここも順番を間違えてはいけないと思っています。
年収1,000万円というのは、最初に口にする目標ではあっても、最初に手に入る結果ではないのです。
まず必要なのは、
- 覚えることを覚える
- やるべきことをやる
- 早く価値提供できる現場に立てる状態になる
- 会社の投資に対してリターンを返せる側になる
その先に、結果として売上数字があります。
そしてその数字の先に、収入があります。
ここを飛ばして、
「年収1,000万円稼ぎたいです」
だけを口だけで言っても、正直かなり浅い。
順番を間違えると、結果はついてきません。
受け身の人は、そもそも営業に向いていない

ここも、はっきり書いておきます。
営業は、受け身のまま成立する仕事ではありません。
お客様を人生一の買い物の決断へと導く仕事なのに、自分自身が受け身だったら、この仕事が成立するはずがないんですよね。
「指示を受けていないから分かりません」
「教わっていないから出来ません」
これでは、目指してる像に向かう行動には見えないのです。
自分から考えて必要な行動を取れない人が、相手の行動を変えられるわけがない。
だからこそ、
- 能動的であること
- 自分から学ぶこと
- 自分から覚えにいくこと
- 自分からチャンスを取りにいくこと
これは営業マンにとって必須だと思っています。
だからこそ、入社前後の過ごし方が大事になる

結局のところ、今回の記事で伝えたいことはここに尽きます。
入社前後の過ごし方で、その後の伸びはかなり決まる。
もちろん、そこで全てが決まるわけではありません。
後から巻き返すことだってできます。
でも、最初のロケットスタートを切れるかどうかで、
成長スピードも、会社からの期待も、与えられる機会も変わる。
不安なのは当たり前です。
未経験なのですから、分からないのも当然です。
でも、その不安を言い訳にして準備しないのか。
それとも、不安があるからこそ、できることをやっておくのか。
ここが分かれ道です。
最後に
この記事を書いていて思うのは、
今回のような内容は、特に現代のような「パワハラ」などに代表される「〇〇ハラ」が横行する時代において、意外と誰からも教わりにくいことだと思います。
そんな中で、特に中小企業の不動産仲介営業の現場では、
「さっさと覚えてこい!」「いいからやってこい!」とは言われても、
- なぜそれが必要なのか
- 会社から見たら自分はどういう立場なのか
- どういう考え方で最初の数ヶ月を過ごすべきなのか
ここまで言語化して伝えてくれる環境は、実は少ない気がしています。
仮にやっていないとしたら
「やってないの、なんで?」
「そんなこと、自分で考えれば分かるだろ!」
と言われるだけで終わり。そして
「アイツはやる気の無いやつだ!」
と判断されて終わるだけなのが世の常でしょう。
そんな教育がまだまだ横行しているこそ、
私は、このようなリアルな視点も含めて教え、一緒に高め合っていきたいと思っています。
営業自体が初挑戦の人も多い。
社会人として働く経験すらも初めての人もいます。
そうなると、そもそも
「自分の給料はどうやって生まれているのか?」
「会社はなぜ自分に投資してくれているのか?」
こういう視点自体を持ったことがない人もいます。
でも、「何が本当に大事なのか?」を分かっているかどうかで、
今後の行動の質は大きく変わることを知っています。
だから、これから不動産仲介営業に挑戦する人、
今まさに入社1ヶ月目、2ヶ月目で不安を抱えている人には、こう伝えたいです。
やれることは、全部やった方がいい。
受け身で始めるには、この不動産仲介営業という仕事は厳しすぎる。でも、自分から積極的に情報とチャンスを取りに行く人間には、
必ずチャンスが回ってくる。
その前提で、入社から最初の数ヶ月を過ごしてみてください。
その積み重ねが、後でとんでもなく大きな差になります。
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